現代人は特に「気」「血」「水」の流れをよくすると、万病が治る、またはツライ症状や不快な症状の治癒を促進する。
これは何も難しいことやお金がかかることではなく「自然の法則や流れ」に従えば得られる。
つまり、「健康」は「天の行くこと」、ということをいっているのである。
「健康」は、「人」が建(立)っており、しかも、心が「康らか」な状態を表しており、心身が良い状態を指している。健康であれば病気は治ることはとても自然なこと。これま
人間が「健康」になるためのポイントをまとめてみた。
体内浄化法「食べ物のポイント」
その昔、ゲーテは「人は、その人が食べる物によってできる」と言った。人間の健康と食物とは深くかかわっている。
人間の歯の形から見て適切な食物をとることが、健康増進や病気の治癒には大切であるが、「腹八分に病なし、腹十二分に医者たらず」の格言が示すように、食べすぎは、血や気や水の流れを悪くして、心身の病気を誘発する。
人間の生理の鉄則として「吸収は排泄を阻害する」というのがある。食べすぎると、大小便の排泄がかえって悪くなり、なんとなくむくみ、体が重く、腹も張って、気分も優れない、ということを経験された方も少なからずいるず。
食べすぎると、胃腸の力がすべて消化・吸収の方へまわされ、排泄する力が落ちるという意味である。
便秘になると、腹が張る、胃が重い、体がスッキリしない、気分もよくない、何となくむくむ…という症状が出てくるものだが、これは、気、血、水の滞りに他ならない
よって、気、血、水の流れをよくするにはまず、よくかんで小食にして、お通じの出をよくすることが肝要である。人間の胃腸は植物で言えば、養分を吸い上げる根に当たる。生殺与奪のすべての権利を握っている根(胃腸)が糞づまりでは、血や気や水の流れがよくなるはずがない。
よく「野菜や果物や米はすべて有機農法で育てたものを食べ、化学調味料は一切使わず、健康に注意してきた」という人がガンや膠原病などの難病で受診されることがある。そうした、なるべく「化学的」なものを排除することも大切であるが、いくら有機農法で育った食物でも、食べすぎると病気になるのである。
逆に80歳近い患者さんで、幼少時から、肉、卵、チーズ、ハムなどの欧米食ばかりとり、野菜もほとんど食べず、和食など大嫌いという、江戸っ子のモダン婆さんがいらっしやる。よくこんな偏食をされて、これまで元気でこられたな、といつも思うが、この方が健康であるワケは、食事の量が極端に少ないことにある。どれも一口、二口つままれるだけなのである。
こうした例を見るにつけ、「腹八分に病なし」の真理がよくわかるのである。
600年も前のエジプトのプラミッドの碑文に「人は、食べる量の4分の1で生きている。他の4分の3は医者が食っている」つまり、「食べすぎるから病気になる」ということをアイロニカルに表現したものである。
飽食の時代だからこその「栄養失調」はとてもよくわかるしよく理解できた。豊かになったのか貧しくくなったのかの本質はわからない…。
そういう意味で、1日の食事の全体量を20~30%減らすのが、健康増進・病気治癒には望ましい。朝、食欲がないのに無理して食べている人が多いが、これは愚の骨頂というものだ。
朝食は英語でbreakfastである。fast(断食)をbreak(やめて) 食べる1食目という意味だ。断食をやった後、1食目から普通食をとると嘔吐、下痢、腹痛を起こし、ひどい目にあう。よって、数日の断食後は、重湯、お粥、普通食と、徐々に戻していく補食が必要なのである。
朝食は、前日の夕食後から断食して食べる1食目なので、ごく軽めの食事で十分。とくに前夜、宴会や接待で飲食が多かった人は、食べたくないのはあたりまえだし、そうでなくても、朝は体温・気温とも低く、気、血、水の流れが悪いので消化力も低下しており、食欲がないのはあたりまえ。
それなのに、「朝食は1日の活力の原動力なのだから、必ず食べないといけない」などと主張する栄養学者や医師が多い。とくに、半分眠っている脳を覚醒させるには絶対朝食が必要だ、というのが彼らの言い分。
しかし、早朝起きだして激しいけいこを4時間以上もする力士たちは、朝食は食べない。食べると嘔吐して、けいこにならないからだ。
脳の栄養が必要というなら、脳や筋肉やすべての体の細胞のエネルギー源は糖でまかなわれているのだから、糖分を補えばよい、ということになる。
低血糖発作というのはあるが、低タンパク発作や低脂肪発作は存在しないのだから、人間にとって一番大切な栄養素は糖分ということになる。32本の歯のうち20本が臼歯(炭水化物用の歯)ということを思い出せば当然である。
よって、朝食を食べたくない人、または肥満、高脂血症、糖尿病、痛風… などの栄養過剰症で、やせる必要がある人は、朝食は黒砂糖(またはハチミツ)入りの生姜紅茶や、人参2 本・リンゴ1 個で作る生ジュースを飲まれるとよい(ミキサーでなく、ジューサーで作ること)。生姜紅茶の作り方はこちら。
とくに、ニンジン・リンゴジュースは、ビタミン、ミネラルを存分に含み、吸収のよい糖分の入った超健康食である。これを飲むと尿の出がよくなり、水の滞りを改善して、高血圧や心臓病、むくみに効くばかりでなく、含有されるカロチンやビタミンCなどの抗酸化物質が血液を浄化し、血の滞りをよくしてくれる。
また、ニンジンの赤色(赤ジュース)が気力を高め、気の滞りをよくしてくれるのである。
朝をニンジン・リンゴジュースと生姜紅茶で過ごし、昼はそばを食べ、夜は好きな物を何でも食べる、という食生活を勧めたら、1年で10kg近く体重の減量に成功し、肌もツヤツヤにり、ますます元気になられた。
「朝はニンジン・リンゴジュース(+生姜紅茶)、昼はそば、夜は何でも」という食事をすると、夕食で少々食べすぎても、1日のトータルとしては腹八分になり、気、血、水の流れもよくなり、健康増進には一番よいようだ。